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「読書記録」を中心に、読んだ本、見た映画の記録、書評、ブックガイド、その他日常の徒然ね。


by hajime_kuri

「卑しい」と感じる心

台風で雨に濡れて帰ってきた。
で思い出したこと。
俺はよく傘を盗まれる。ひどいときには勤務先で盗まれたこともある。
「それは無断で借りていっただけですよ」ということらしい。
「○○(俺の名前)さんも、そこらの傘持ってけばいいじゃないですか」とのこと。
これが出来ないのだ俺には。
俺が持っていくことによって、その持ち主は確実に困るじゃないか。そんなこともわからないのだろうか。
そして、特に心に疼痛も感じずにそうできるという心を俺は「卑しいな」と感じるのである。
今の日本、この「卑しいな」と感じる心が麻痺していないか。
車で軽く追突などされたときに、「とにかく、首が痛いとごねるもんだよ」としたり顔でアドバイスしてくれる人もいる。
「ついでに、関係ないところまで修理させたぜ」と得意顔になったり。
本人は自分の世慣れたところを誇示しているように気持ちよさそうな表情だ。
これも「卑しい」な。すごく。
で、今一番俺を悩ましているのが、勤務先の月次報告。直接、俺の評価に結びつくもの。
基本的に「自己評価」が原則なのである。
WEB業務の中で、「予算がないから社内制作でお願いできませんか」というものは、俺が制作していた。外注費ゼロね。
で、昨年は、これを自分の評価には入れていなかったのだが、今年は「外注に出したときは20万円相当の金額がかかるものである」と入れるようにしている。50歳に手が届こうという年齢では、給料は下がりこそすれあがることはない。これも俺としては評価の中に入れてもらわないと困るからである。
でそういうことを書きながら、我ながら「卑しいな」と感じるのである。
昨今流行の人事考課制度であるが、自己PRということに、「得々と自分の手柄を吹聴する」ような「卑しさ」を感じてしまうのだ俺は。
日本人の美意識とはそぐわないのである。
ま、少なくとも、武士のすることではないな。
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作者・栗林元は小説を書いています。よろしければお読みください。(Kindle版です)

1988 獣の歌/他1編・栗林元

神様の立候補/ヒーローで行こう!・栗林元

盂蘭盆会●●●参り(うらぼんえふせじまいり)他2編・栗林元

薔薇の刺青(タトゥー)/自転車の夏・栗林元
by hajime_kuri | 2004-10-20 22:38 | 管理者kuriのコメント