「読書記録」を中心に、読んだ本、見た映画の記録、書評、ブックガイド、その他日常の徒然ね。


by hajime_kuri

「ミツバチの文学誌」(渡辺孝)筑摩書房

a0003784_74447.jpg初夏の頃、自動二輪で立ち寄った信州のドライブインで、色とりどりに植えられた花にミツバチが訪れるのを1時間近くも魅入られたように見つめた覚えがある。特に虫好きな人間ではないが、後ろ足にいっぱい花粉を付け、せっせと花を巡るミツバチは、俺の感覚の中では、まちがいなく可愛いらしく感じる部類に入る。
古来よりハチミツは薬であり、高級な嗜好品であった。またミツバチの社会は、多くの学者や文学者の興味を引きつけた。まさにミツバチは単なる昆虫ではなく、神の使いであり癒しである。
養蜂の民族性。東西の文学に現われた人間とミツバチの関わりをさぐる、名著『ミツバチの文化史』の続篇らしい。内容は下記。実に面白かった。ミツバチを飼いたくなったほどである。

目次

第1章 シェイクスピアとミツバチ
第2章 経済学の誕生とミツバチ
第3章 ドイツ古典文学の中のミツバチ
第4章 現代ドイツ文学とミツバチ
第5章 メーテルリンクとミツバチ
第6章 ロシア文学の中のミツバチ
第7章 杜甫とミツバチ
第8章 日本古典文学の中のミツバチ
第9章 江戸時代のミツバチとハチミツ
第10章 浮世絵風の養蜂絵解き
第11章 "蜂群革命論争"始末記
第12章 日本近代文学の中のミツバチ
第13章 詩歌の中のミツバチ
第14章 現代文学の中のミツバチ

この本を読み終え、久しぶりにハチミツ食べたいなあ、と思っていたら、岐阜(日本の近代養蜂発祥の地である)の知人から香典返しに恐ろしく高級なハチミツをいただいてしまった(嬉)。こういう偶然をシンクロニシティと言うそうだが、ミツバチとハチミツ、やはり神様に由来するだけのことはある。今夜さっそく食ってやろう。
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作者・栗林元は小説を書いています。よろしければお読みください。(Kindle版です)

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神様の立候補/ヒーローで行こう!・栗林元

盂蘭盆会●●●参り(うらぼんえふせじまいり)他2編・栗林元

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by hajime_kuri | 2004-05-20 07:45 | 評論 | Comments(0)