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「読書記録」を中心に、読んだ本、見た映画の記録、書評、ブックガイド、その他日常の徒然ね。


by hajime_kuri

カテゴリ:コミックス( 16 )

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豊橋市美術博物館のオリジナル展のようだ。
先月の「タミヤ模型」展といい、この美術館最近サブカルに走っているのか?
と思ったら、全国巡回展とのこと。
見ごたえのある展示である。
何より、日本の戦後から現代にいたるマンガの歴史を、「表現技法、画法」といった視点から見ていくところが面白い。
この豊橋市は私が1970年代に大学生活を送った街である。
しかもマンガを描いていたマンガ少年だった。入学時にはマン研はまだ存在しなくて、少林寺拳法部に入ったのだが、私生活ではマンガを描いていて、「ぱふ」という雑誌に1ページだけ原稿が載ったこともあるマニアだった。
豊橋の西部百貨店の丸善で「ヘビーメタル」(高価だった、涙)というアメリカのコミック誌を買っては模写したもの。
そんな思い出の地で、この展示会なのだ、もう行かなきゃダメだろう。

印象に残ったのは以下。
・さいとうたかお の絵の上手さ。「無用之介」の見開き原稿、屏風絵ですかってな見事さ。
・諸星大二郎の生原稿で「ヒトニグサ」を丸まる読めた。
・田中圭一の技術解説の見事さ
(敬称略)
展示は6月5日まで。
『描く!』マンガ展~名作を生んだ画技に迫る~

ちなみにマンガ青年だった私の青春時代は、
薔薇の刺青(タトゥー)/自転車の夏
の「自転車の夏」で作品化してある。当時の地方にいたマンガ青年の青春だ。まだコミケもなかった時代である。
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作者・栗林元は小説を書いています。よろしければお読みください。(Kindle版です)

1988 獣の歌/他1編

神様の立候補/ヒーローで行こう!

盂蘭盆会●●●参り(うらぼんえふせじまいり)他2編

薔薇の刺青(タトゥー)/自転車の夏
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by hajime_kuri | 2016-05-13 16:29 | コミックス | Comments(0)


「ワイルド7」などの活劇マンガで、香港映画のアクションシーンにまで絶大な影響を与えた望月 三起也の知られざる傑作。
週刊少年ジャンプ1971年20号から44号まで連載。
比類ない美貌とアジテーションの才能を持つ少年・日向光(ひゅうがひかる)が、その魅力を武器に日本の独裁者へと上り詰めていく物語。特に面白いのは、テレビなどマスコミの力を利用したプロパガンダでのし上がっていくところ。
印象的なシーンは、光が、歌謡番組で歌うアイドルを見て、「こいつが欲しい」と言うところ。周囲の人間はアイドルをモノにしようとしていると思い込むのだが、光が欲しかったのは、その敏腕マネージャーの方。そのマネージャーに「カリスマの演出」をまかせるのである。「ジャパッシュ」とは、光が組織した私兵組織で、そのユニフォームのデザインは明らかに三島由紀夫の「楯の会」を想起させるもの。wikiによれば、「ジャパッシュ」は「日本」(Japan)とフランス語で「不良」「ならず者」を意味する「アパッシュ」(apache)を組み合わせた造語だとのこと。これは初めて知った。
1974年、高校生の俺は、単行本でこの作品を読み、大いに感心したものである。
ストーリーの上では、光と敵対する正義の主人公がいるのだが、光の悪の魅力の前にはかすんでしまう。「悪の主人公」としての光の存在が強烈過ぎたために連載を中断してしまったらしい。少年誌の限界だったのだろう。
ジャパッシュ (ぶんか社コミック文庫)

ジャパッシュ (Comix & culture collection (1))

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1988 獣の歌/他1編・栗林元

神様の立候補/ヒーローで行こう!・栗林元

盂蘭盆会●●●参り(うらぼんえふせじまいり)他2編・栗林元

薔薇の刺青(タトゥー)/自転車の夏・栗林元
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by hajime_kuri | 2009-04-21 20:34 | コミックス | Comments(2)


‘82~85年に雑誌掲載された作品を集めた一冊。関川 夏央, 谷口 ジローの完璧なコンビが印象的な作品を連発していた時期である。
同じコンビの「新・事件屋家業」が、ユーモアやペーソスを含んだライトなハードボイルドだとすると、この「海景酒店―Hotel harbour‐view」は、そういった遊びの一切無い、本当にハードボイルド(しかもスタイリッシュ)な作品ばかりである。
二人があえて挑んだ実験作が「グッドラックシティ」。縦長のコマを続けていき、日本式のBD(バンドデシネ・仏のコミック形式で、こちらはシネラマ比率に近い横長のコマ)を意図したのかもしれない。
その他の作品は、男と女の殺し屋を狂言回しにした短編である。
この時期の谷口ジローの絵は、個人的に大好きなタッチだ。
マンガ作品の中には、ストーリーはいいけど絵が合わない、と感じる作品がある。マンガ家自身もそういうことを感じるらしく、近年では、自分で描く一方、他の漫画家の原作に回ったりする人もいる。
谷口ジローの作品は、その絵の魅力がストーリーを裏切らない、むしろ逆に「手垢の付いたような男と女のストーリー」が、谷口ジローの絵にかかると魔法のように艶を帯び光を放つのだ。
この作品集の中ではアラン・ソーモン原作の「東京式殺人」がタッチとして少し異色である。コントラストがくっきりしていて、今で言えばフランク・ミラー的。「ヘビーメタル」や「1984」といったアメコミ・BD(バンド・デシネ)系の雑誌に親しんでいた俺は、当時、こりゃ「ヘビーメタル(仏誌メタル・ユルランの英語圏版)」に掲載されていても違和感無いなあ、なんて思ったものだ。

※70年代後半は、風忍(ダイナミック・プロ)などが「ヘビーメタル」に作品を発表したりして、日本のマンガ家作品が海外へ出て行く最初の時代だった。また、メビウス、リチャード・コーベン、アレックス・ニーニョなどの海外のアーチストのイラストやコミックが日本でも紹介された時代で、そんなタッチに刺激を受けた意欲的な日本の若手漫画家が次々と出てきた時代である。(板橋しゅうほう、大友克弘、ひさうちみちお、荒木 飛呂彦など)

この後、谷口ジローは本当に「メタルユルラン」に作品を寄せたりして、現在フランスでも人気が高い。ペン・ネームの元になったジャン・ジロー(メビウス)と一緒に作品を作ったりもした。なんだか、このソーモンというのは、谷口ジローをヨーロッパへ紹介しようとした関口夏央本人ではないかと想像する。「東京式殺人」はそんな狙いの作品だったのかもしれない。

海景酒店―Hotel harbour‐view (Action comics)

※マンガ原作などを夢見ていた当時、谷口ジローの絵は、初期の平野仁の絵と並んで、俺の憧れでした。

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by hajime_kuri | 2009-04-19 09:23 | コミックス | Comments(2)

マッドメン



代表作「海神記」を買ってきて読んでいる。読み終わったらこのブログで紹介しようと思っていたら、なんと2004年から、この書評ブログをやっていながら、大好きな諸星大二郎の作品に関して全然紹介していなかったことに気づいて愕然とした。
ということで今回は「マッドメン」だ。この作品は1975年に第1作が発表され、1979~81年に「月刊少年チャンピオン」で連作掲載されたという。諸星大二郎の実質的なデビュー作は、少年ジャンプの手塚賞、初連載は同じくジャンプの「暗黒神話」なので、てっきりこの作品もジャンプだと思っていたが、チャンピオンだったのか・・・。
当初のスタートは、ホラーテイストの短編なのだが、これが連作長編となっていくとは思いもよらなかった。
民俗学者の父が連れてきた、パプア・ニューギニアの一部族の少年コドワと義理の妹になる波子の物語である。原始の姿のまま生きるニューギニアの人々と、彼らが否応なく関わらざるを得ない「現代文明」のせめぎあいを、コドワという高貴な美少年を取り巻く神秘のドラマで描いていく。
この作品で初めて、「呪的逃走」「ペイ・バック」等という比較神話学の用語などを知ったものである。実際のニューギニアの民俗を取材したのだろうなあ。諸星大二郎の絵の迫力に圧倒される。
実は私の近所には、民俗学博物館「リトルワールド」があり、ニューギニアの仮面などが豊富に展示してある。初めて、その展示を見たとき、この作品を思い出して、「おっ、オンゴロの仮面やんか」などと思ったものである。
とにかくイマジネーションを刺激される壮大な物語だ。このような作品こそ、いい音楽と俳優を使って、映画化して欲しい。堂々たる作品になると思う。
※「呪的逃走説話」
「死者が追ってくる-妨害にモノを投げる-障壁を越えて逃げる」というモチーフ。おそらくは、死者が生き返ってきて生者に害をなすのではないかという恐怖から生まれたものらしい。日本神話の「伊邪那岐(いざなぎ)の冥府くだり」とギリシャ神話の「オルフェウスの冥府下り」などの類似性が有名。

マッドメン (1) (創美社コミック文庫 (M-1-1))
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by hajime_kuri | 2009-04-17 10:38 | コミックス | Comments(0)


40年ぶりに読んだ作品である。
現在、コミック誌「IKKI」にて連載されている「ぼくらの」(鬼頭莫宏作、アニメも昨年オンエアされた)が実に俺の心をとらえているのだが、この作品のインスパイア元となったのが、この「ザ・ムーン」(1972)なのである。
どうしても読みたくて、長らく絶版になっている小学館コミック文庫版をアマゾンのマーケットプレイスで入手したわけだ。
物語は、サンスウ・シャカイ・カテイカ・タイソウ(サンスウの弟)・ズコウ・リカ兄弟(双子)・オンガク・ヨウチエン(オンガクの弟)たち9人の子供たちが行方不明になるところから始まる。
子供たちはある人物から、巨大な力を与えられて帰ってくる。その力こそ、巨大ロボット「ザ・ムーン」なのだ。
その人物とは魔魔男爵。力が支配する現代の社会に深く絶望した男爵は、アメリカの宇宙予算に匹敵する2兆5000億円を投じて正義を実現する究極の力「ザ・ムーン」を作り上げたのだ。
しかし、男爵は大人を信じない、勇気も正義も、まだ純粋な子供たち、しかもその9人の子供たちの心が一つになったときしか、ザ・ムーンは起動できないのだ。
どう?
すごく魅力的な設定じゃないですか。ストーリーも一筋縄ではいかない。

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by hajime_kuri | 2008-12-16 15:02 | コミックス | Comments(4)
快傑蜃気楼(ミラージュ) (青林工藝社)
谷 弘児 (著)


これは1980年に「ガロ」に掲載された「快傑蜃気楼(ミラージュ)」から2001年までの短編が収められている。
作者の絵は、一切トーンを使用せずに描かれていて、一見古風なのだが、キャラのポーズやしぐさや、セリフなど、実はすごくモダンなのだ。そして、その女性キャラクターの魅力的なことよ・・・。
近年の作品は、時間を超越して記憶の中にたち現れる、「永遠の女」を通して、少年時代や、青年時代の残してきた「思い」を描いたりして、情感たっぷりの佳品ぞろいだ。
折に触れ、何度も何度も読み返してしまう作品集である。
快傑蜃気楼(ミラージュ)

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作者は小説を書いています。よろしければお読みください。(Kindle版です)

1988 獣の歌/他1編

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by hajime_kuri | 2008-12-11 20:45 | コミックス | Comments(1)
無国籍哀歌 錆びた拳銃 (BEAM COMIX)
谷 弘兒 (著)



昭和33年生まれの俺は、小学3年生の時に映画のロケに遭遇したことがある。場所は、那智勝浦の海水浴場。
きれいな水着の姉ちゃんに言い寄るチンピラ三人組を、一瞬にして叩きのめすマドロスのお兄さん、というシーンで、間違いなくこれは日活アクション。でも、どんな映画なのかなと思って調べても、当時の日活映画の8割は、マドロスがチンピラを叩きのめす映画なので判らなかった。

ということで、今回取り上げるのは昭和の匂いが堪能できる谷 弘兒(ひろじ)の「無国籍哀歌 錆びた拳銃」だ。

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by hajime_kuri | 2008-12-11 20:32 | コミックス | Comments(1)
今年に入ってから、コンビに販売の一気読みコミックスにはまっている。
なにしろ、出版社の力が入っているし作品のチョイスもいい。
きっかけは、「ベルセルク12冊」だ。
こりゃ、マンガ喫茶行かなくてもいいぞ、と思ったね。
その次が、「ゲゲゲの鬼太郎」、「どろろ(全)」。
さらに、「ジョジョ第五部」。
「Gunts」。
「妖怪ハンター(天・地・水)」。
そして、先日「ジョジョ第一部」。
もうこれで止めよう、と思っていたら、今度は、
「漂流教室・完全版」
俺の部屋をどんどん狭くしていく気ですか(涙)
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by hajime_kuri | 2007-11-08 10:57 | コミックス | Comments(7)

明日の世界をリードするのは「おたく」たちに決まってる! 日本のマンガ・アニメが世界を制した秘密とは? 美空ひばりからプラトンまでのオールキャスト、マンガ・アニメの主要キャラも総出演の一冊。
なかなか、「アニメ・コミックス」といった日本文化に対して愛国心を鼓舞してくれる本。
残念なのは、アメコミに対する認識が1970年代前半のままだということ。
アメコミファンの俺としては、増田君、「不勉強」と言いたいところ。苦笑。
そういった部分を認識した上でお読みいただくといいでしょうな。
日本型ヒーローが世界を救う!
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by hajime_kuri | 2007-01-23 16:17 | コミックス | Comments(0)
先日、久しぶりに通して読んだ。


最近では、「アグネス仮面」のヒラマツミノルだが、実は、俺は彼の描く女性が大好きなのである。
この「ヨリが跳ぶ」は、183cmのバレーボール選手、大久保ヨリが主人公。ずっこけ気味でおっちょこちょいだが、実に可愛らしい心の持ち主なのだ。そして、彼女を取り巻くライバルや同僚の選手たちも、みんな例外なく「大柄」で「グラマー」な美人ぞろい。
腕力とジャンプ力は並外れているが、細かな技は全然(ヒラマツミノルの好きそうなキャラ)というヨリが、弱小チームのオグリ製菓に入って、Vリーグに昇格を目指す、という「よくある話」なんだが、もう彼女たちの魅力でぐいぐいとページが進んでしまう。
個人的には、「モンテルジャパン」チームの宝塚姉妹の姉さんが好み。
本当に、俺好みの美人を描くマンガ家さんなのだ。
また女性を主人公にした作品を描いて欲しいな。
ヨリが跳ぶ 1 (1)
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by hajime_kuri | 2007-01-23 15:34 | コミックス | Comments(0)