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「読書記録」を中心に、読んだ本、見た映画の記録、書評、ブックガイド、その他日常の徒然ね。


by hajime_kuri

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「東京島」桐野夏生



第四十四回谷崎潤一郎賞を受賞した傑作である。
いやもう一読するや、風呂もトイレもページから目を離せないというおもしろさである。
物語は漂流モノである。32人の人間がたどり着いた無人島。主な語り手は、唯一の女性・清子(すでに初老といってもよい四十台後半)。作者は女性だけに、女という性の逞しさを直視している。この作品の中で一番強い存在こそがこの清子だからである。
物語の登場人物や小道具には各種の暗喩も埋められていそうで、ストーリーの進行にも母系社会から父系社会への移行なども暗示されていたりする。
漂流モノというと「二年間の休暇」(いわゆる「十五少年漂流記」ね)と、それをネガティブに反転させた名作「蠅の王」(ゴールディング)があるが、この作品はどちらかとうと「蠅の王」寄り。スリリングでテンションが高い作品である。
以前、当ブログで同じく桐野作品「OUT」に言及した際にも書いた覚えがあるが、かつてブルーカラーの青年や、鬱屈した勤労者のために大藪春彦の作品があったのだが、今や鬱屈した女性のために桐野夏生の作品がある、といっても良さそうな気がする。本当に「男前」な作家であるよ。

東京島

蝿の王 (角川ホラー文庫)

二年間の休暇(上) (福音館文庫)

※リンクは別ウインドウで開きます。悪しからずご了承ください。

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by hajime_kuri | 2009-12-30 17:03 | ミステリ | Comments(0)
高校学習指導要領解説書から「竹島」の記述消える 中学解説書から後退

これは問題だろう。
領土問題に関しては、周辺国へ下手な配慮をすると、誤ったメッセージを送ることになる。
しかも、この竹島は、実効支配に際して、韓国が日本の漁民を拿捕したり、射殺したりと、傍若無人の限りを尽くした蛮行だ。まだ自衛隊すらなかった当時の日本から、火事場泥棒のように奪った島。しかも、韓国は話し合いの場にすらつこうとしないのだ。

韓国は、日本が教科書に竹島問題を記述することを「挑発」というが、本当の挑発とは、領土問題のある島に問答無用で施設を作って居座る韓国の振る舞いの方である。
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by hajime_kuri | 2009-12-25 11:06 | 時事 | Comments(2)
青空文庫からダウンロードして、iPhone3Gで文庫リーダー「豊平文庫」を利用して読了した。
この作品、かなりの長さで、実は昭和53年のハヤカワミステリを持っているのだが、あまりの難渋さに放り投げていた作品である。
新仮名遣いの青空文庫で読了したわけで、青空工作員の方とiPhoneには感謝感激である。
物語の内容の9割はペダントリイ(衒学)である。

「ペダントリイ(衒学)とは何ですか?」
「ペダントリイ(衒学)という言葉を使いたがることです」

という冗談があるほどで、文字通り、学問をひけらかして人を煙に巻くことである。
この作品では、これが舞台のムードつくりに利用されているのである。
どんな具合かと言うと、
「君がそう感じるのは、僻みだよ」と言えばよいところを、「君がそのような感を抱くのは、ニーチェが論じるところのルサンチマンが成せる技だよ」などということで、そういえば落語の「無学者」の中には、「今日は風が強くて、目に砂が入ってしまった」と言うところを、「今朝(こんちょう)は、怒風(どふう)烈しゅうして小砂眼入(しょうしゃがんにゅう)す」というところが出てきたなあと、今、思い出した。

そんな具合で、探偵・法水倫太郎が、得々と沙翁(シェークスピア)を引用している間にも殺人が起きてしまうわけで、まあ一度読んでみていただきたい奇書である。面白いよ。

この調子で、今度は夢野久作の「ドグラ・マグラ」をダウンロードしたところである。

黒死館殺人事件

日本探偵小説全集〈6〉小栗虫太郎集 (創元推理文庫)

黒死館殺人事件 (まんがで読破)


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作者・栗林元は小説を書いています。よろしければお読みください。(Kindle版です)

1988 獣の歌/他1編・栗林元

神様の立候補/ヒーローで行こう!・栗林元

盂蘭盆会●●●参り(うらぼんえふせじまいり)他2編・栗林元

薔薇の刺青(タトゥー)/自転車の夏・栗林元
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by hajime_kuri | 2009-12-17 10:39 | ミステリ | Comments(4)
それは、後ろ暗いところがあったからだろう。

宮内庁からの「政治利用の恐れ」という意見に対し、「政治利用そのもの」だからこその怒りである。痛いところを突かれた怒りである。

第一、あの600人の訪中団はなんだろうか。
私には、宗主国に朝貢する属国の使節団にしか見えなかった。
そして、主席とのツーショット写真にはしゃぐ民主党議員たちは、喜びからちぎれるほどしっぽを振って愛嬌をふりまくチワワにしか見えなかった。
日本国民として、恥ずかしくて死にそうになった。

その主席とのツーショットと、天皇陛下との会談を同列にしているというなら、その皇室軽視は、イコール日本国民軽視に他ならない。
小沢幹事長の言葉で、どれほど多くの日本国民が不快な思いをしたか、民主党は自覚せよ。
そして、二度と中国に媚びて日本国民を軽視するようなことはやめてほしい。

自民党の腐敗もひどいが、民主党の浅はかさもいい勝負だ。
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by hajime_kuri | 2009-12-16 22:22 | カテゴライズ不能 | Comments(2)