「読書記録」を中心に、読んだ本、見た映画の記録、書評、ブックガイド、その他日常の徒然ね。


by hajime_kuri

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やらせシンポジウム問題

つい数か月前まで広告会社に勤務していた当事者として発言すれば、「シンポジウム」「セミナー」などは、観客・読者・視聴者などに向けての一つのプレゼンテーションである。
冒頭のあいさつから始まり、問題の提示から論の展開、結論の落としどころまで、すでにストーリーは決まっている。
パネリストやゲストの選択段階で、すでに結論は決まっていると言ってよい。
質問者まで仕込みと言うのは確かに露骨だが、現実のプロモーションや広告活動の世界では、インターネットの書き込みや、コメントまで、「やらせ」は当然になっている。
だいたい、気のきいた業者なら、フリーのメールアドレスで、100人や200人の架空の個人を用意している。
その架空の個人で、特定商品やサービスのコメントやレビューを好意的に書き込めるわけである。
つまり、この世の中は、嘘っぱちばかりなのである。
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by hajime_kuri | 2011-07-30 19:13 | 広告・SP | Comments(2)


凄まじい過去を持つ佳人・白河美貴。彼女を姉のように慕う同類の少女・早坂純。美貴を愛した原田裕司は致命的な欠陥と破壊的な力を持つ彼女達を狙う暗黒組織にコルト・カヴァメントを握りしめ絶望的な戦いを挑む。と案内されているけど、実際は彼が使うのはリボルバーである。
1996年の作品。ハードボイルドでなおかつロマンスという作品で、アクションシーンの描写は光っている。特に夜の描写は作者独特の美学が感じられる。キャラクターも魅力的。
美貴と純、二人の美しく破壊的な恐ろしさと同時に脆さも感じられる吸血鬼を愛してしまった男を主人公にした作品で、当時、バンパイアストーリーにちょっとしたイノベーションを起こした作品である。面白さは保証する。
バンパイア物語は、色々な作家を魅了するテーマで、さまざまな作品が存在するが、その凡百のストーリーの中で、従来のものに対してイノベーションを起こすほどの作品は滅多にない。それだけに貴重で魅力的な作品である。
実は、今、吸血鬼もののストーリーを考えているのだが、過去の作品との重複やネタ被りを防ぐ意味で、今まで読んだ作品を読み返している最中で、いわば個人的に「吸血鬼まつり」開催中なのである(苦笑)。

貧血症気味の薔薇―アネミックローズ

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作者・栗林元は小説を書いています。よろしければお読みください。(Kindle版です)

1988 獣の歌/他1編・栗林元

神様の立候補/ヒーローで行こう!・栗林元

盂蘭盆会●●●参り(うらぼんえふせじまいり)他2編・栗林元

薔薇の刺青(タトゥー)/自転車の夏・栗林元
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by hajime_kuri | 2011-07-21 07:48 | SF | Comments(0)


高田崇史のQEDシリーズである。
諏訪地方で七年に一度執り行われる奇祭「御柱祭り」、千二百年続く「御頭祭」、この二つの祭りの起源や謎を探りながら、同時に連続殺人事件の謎を解くという仕掛けのミステリーである。とはいえ、このシリーズの常で、むしろ歴史の謎を解いていく方が重点で、そちらだけで十分おもしろい。もともと諏訪地方は、縄文の臭いを色濃く残す歴史の町だが、個人的に、ここ二十年以上毎年数回訪れている町なので、「そうそう、そうだよな」とか、「ここはまだ行ってないよ」という体験と併せて実に楽しく読んだ。
たまたま、自分の娘と諏訪大社とミシャグジ信仰の関係を調べていたところなのでいいタイミングで出会えた本である。
しかし、毎度のことながら、このシリーズの登場人物たちは、事あるごとに酒を飲み、温泉に入り、史跡を歩く。うらやましい身分であるよ。
QED 諏訪の神霊 (講談社ノベルス)

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by hajime_kuri | 2011-07-15 15:38 | ミステリ | Comments(0)


ホラー小説の名手・小林泰三の短編集である。
五編のうち四編が一人称、さらに残りの一編も語りの視点は一人称だ。なぜなら、今回のこの五編の作品はすべて主人公の主観が物語の進行にあわせて揺らいでいく様子こそが眼目になった作品なのである。
読んでいるうちに軽い目眩を覚えてくる。展開は少し強引だが魅惑的な作品集である。
この主観の揺らぐ雰囲気は、夢野久作を思わせる。特におすすめは「双生児」かな。

完全・犯罪


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小説指南
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by hajime_kuri | 2011-07-08 11:27 | ホラー | Comments(0)