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by hajime_kuri

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昭和33年生まれの私は、怪獣映画とともに育った世代と言って間違いない。
怪獣映画はイマジネーションを掻き立てる映画で、想像力を刺激する映画であるが、同時に想像力の助けが必要な映画でもある。
怪獣の尾や戦闘機を操演するピアノ線は見えないつもりになり、スローモーションの海や湖のシーンでは、巨大な水滴を、水しぶきと思い込む。そういった助けが必要なのであった。
昨今のCGの進歩で、この「パシフィック・リム」では、そのような想像力の助けは、全く必要なくなっている。
水や炎や煙など、すべて演算処理でリアルにリアルに表現できるのだ。それを誇るかのごとく、この映画では雨が降っているシーンや海上での怪獣と巨大ロボットとの戦いが描かれる。
こういった映像こそ最新だが、映画の隅々にデルトロ監督の日本のロボットアニメや怪獣映画への愛情が滲んでいる。
菊池凛子演じるヒロインは明らかに公安9課の草薙素子(攻殻機動隊)だし、巨大ロボットイエーガーが大気圏に突入したり(1stガンダム)、主人公たちが何らかのトラウマを抱えていて、物語を通じてそれを克服していくという、日本アニメの常道を守っている。自己犠牲のシーンなどは、思わず芹沢博士(ゴジラ)かよと思った次第。
こういったリアルな怪獣映画が見たいという長年の夢がかなったのだが、想像力の助けの要らない特撮映画に一抹の寂しさを感じるのは俺が年を食ったせいだろうか。
「いや、やっぱりサンダ対ガイラの、山岳地帯で展開する陸上自衛隊のメーザー殺獣光線での攻撃シーンで、森の木々が光線でなぎ倒されるシーンの見事さといったらないぜ」という怪獣映画ファンたちの会話は、あたかも「東海道四谷怪談の隠亡堀の場(おんぼうぼりのば)の戸板返しの見事さと言ったらないぜ」という歌舞伎ファンの会話となんと似ていることか。
そうだ、考えてみると、ミニチュアワークで描かれた特撮は、もうその職人仕事を愛でる古典芸能になったのであろう。
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by hajime_kuri | 2013-12-15 22:44 | 映画 | Comments(0)