「読書記録」を中心に、読んだ本、見た映画の記録、書評、ブックガイド、その他日常の徒然ね。


by hajime_kuri

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 俺の作品である。
平成二年の第三十九回の衆議院総選挙を舞台にした作品。主人公・西本は地方新聞・東海新聞の専属広告会社の営業。彼に下された使命は、泡沫候補の新聞用選挙広告を法定回数五回分を全て東海新聞の扱いで獲得すること。選挙広告の扱い件数は新聞の信頼度を計るバロメーター、他紙の専属広告会社も黙ってはいない。さらに問題が一つ。その候補者は、「龍神様のお告げで立候補を決意した」というおばあちゃんだったのだ。西本は無事に扱いを獲得できるのか?
 そんな新聞広告の内側をユーモアたっぷりに描いたこの作品は、平成三年三月の「第二回ビジネスストーリー大賞」(テレビ東京主催・日本経済新聞社後援)で佳作入選した小説に加筆したもので、今回が初公開。
 入選の電話が勤務先にかかってきたのだが、たまたま当時、地元のテレビ愛知と高校受験特番の仕事をしていたので、「テレ東さんからお電話です」と言われて、なんで東京から、と一瞬怪訝に思った記憶がある。
 もう一編の「ヒーローで行こう」は平成十四年の作品。ツイッター登場の四年前、地方都市に住む四人のオタク中年が、ひょんなきっかけから正義の味方をすることになる物語である。是非お読みください。

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by hajime_kuri | 2014-02-08 22:24 | 俺の作品 | Comments(0)
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SF小説には、架空の社会制度を想定して、その社会を舞台にした物語を紡ぐものがある。古くはレイ・ブラッドベリの本が禁止された社会を描いた「華氏451度」。最近では、「イキガミ」など、このジャンルには傑作が多い。
今回ご紹介するのは、弾射音の「デイズ・オヴ・ホミサイド」という作品。意味は「殺人時代」かな。
人々の脳の中身を記憶から性格からすべてをバックアップするようになった近未来。人々は一週間に一度自分の脳をバックアップしている。死んだ後も仮想空間で最長一週間前の自分にロールバックして生き返ることができるのだ。仮想空間には、勤務先の支店まであり、やりかけの仕事は「あの世」に転勤して続けることができる。死の意味が恐ろしく軽くなった社会なのである。
ここでは、人を殺しても、周囲の人からは「電車の中で酔っぱらってゲロを吐く」程度のひんしゅくを買うだけだ。
主人公は女を殺して、仮想空間によみがえった女から復讐をされるのだが、死んでもそれほど困らない社会で、どのような復讐を行うのか。また仮想空間から実空間の主人公にどう復讐するのか?
1アイデアでぐいぐいと進むストーリーに引き込まれる。
作者は、第一回インターネット文芸新人賞で登場したのだが、もっぱらネットで活躍してきた。電子書籍が注目を浴びる今こそ、時代が彼に追いついたと言えようか。
ボーカロイドが楽譜や楽器と言う壁を壊して新しい音楽の才能に道を開いた。今、電子出版が、印刷や製本や発行部数と言う壁を壊して新しい文学の才能に道を開いたということか。
SFファンは必読だよ。

デイズ・オヴ・ホミサイド

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作者・栗林元は小説を書いています。よろしければお読みください。(Kindle版です)

1988 獣の歌/他1編・栗林元

神様の立候補/ヒーローで行こう!・栗林元

盂蘭盆会●●●参り(うらぼんえふせじまいり)他2編・栗林元

薔薇の刺青(タトゥー)/自転車の夏・栗林元
小説指南
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by hajime_kuri | 2014-02-02 19:22 | SF | Comments(1)