「読書記録」を中心に、読んだ本、見た映画の記録、書評、ブックガイド、その他日常の徒然ね。


by hajime_kuri
a0003784_22823.jpg これぞ記念すべきアダルトウルフガイシリーズの第一作だ。
 立風書房版、早川SF文庫版、祥伝社NON NOVEL版、角川文庫版、ハルキ版と存在するが、写真は俺が持っているハヤカワ版だ(と文体までハードボイルドになっている)。俺にとっては生頼範義のイラストでなければウルフガイではないからだ。
 フリーのルポライター犬神明は狼男だ。月齢が満ちるにつれて、超人的な能力を発揮する。やむなく巻き込まれたCIA等の陰謀に徒手空拳で戦いを挑む。
 忘れもしない中学1年生の俺は、この物語に酔った。

More つづきを読む
[PR]
# by hajime_kuri | 2004-02-16 22:09 | SF | Comments(2)
 「ボックス(※)」というレフェリーの声で、男たちはグローブを交える。拳の中に様々な思いを握りしめて…。
 ボクシングマンガである。ボクシングマンガに駄作無しというのが私の持論で、これに関しては今まで裏切られたことがない。この「殴り屋」もまたしかり。
 この作品は、連載中止になってしまった作品だが、私は単行本で読んだ。主人公鷹上凱が世界チャンピオンを目指して所属のアサクラジムの面々と練習する。という内容。
 なんだ、ボクシングマンガってみんな同じジャン、という声が聞こえてきそうだが、それは違う。それを言うなら野球マンガだって格闘技マンガだって同じじゃないですか(プンプン←1人で怒るなよ、俺)
 試合前にどれだけ精進したか、ボクサーの本当の敵は対戦相手ではなく誰もが抱く自分自身の弱さである。試合に備えたすべての時間と思いがリングで一瞬のうち激突する、ボクシングはいつでもドラマだ。だからボクシングマンガは力作になるべくしてなる。
 鳳聡と鷹上凱の宿命を読んだ時なんざ、少し目頭熱くなりましたよ。出てくるボクサーがみんないい奴なんだ。これから、というところでの連載中止。これは罪だよ少年画報社さん。
 主人公たちを取り巻く女性キャラもいい。わかっている、ボクシングと男という生き物を。と思ったら作者の森さんって女性なのね。失礼しました。
 まだ未見の人がいたら、この作品を手にとって欲しい。また「はじめの一歩」とか「あしたのジョー」とか、ボクシングマンガが好きな人は必読である。

 実は私は、大学出てから17年間、外回りの営業をやっていた。仕事の上で困難や問題に出くわすこともある。ともすれば逃げ出したいと思うときもある。そんな時、ボクシングマンガを手にとって勇気をもらうことにしている。もうだめかも、と思いかけている自分を立ち上がらせて、自分で自分に叫ぶのだ。
 「ボックス!」

 ※ボクシングの試合中、レフェリーが選手に殴り合いを促す言葉。
殴り屋 1 (1)ヤングキングコミックス←アマゾンへGO!

関連リンク
「殴り屋」普及委員会

(広告)

作者・栗林元は小説を書いています。よろしければお読みください。(Kindle版です)

1988 獣の歌/他1編・栗林元

神様の立候補/ヒーローで行こう!・栗林元

盂蘭盆会●●●参り(うらぼんえふせじまいり)他2編・栗林元

薔薇の刺青(タトゥー)/自転車の夏・栗林元
[PR]
# by hajime_kuri | 2004-02-15 19:53 | コミックス | Comments(0)
a0003784_125212.jpg 97年の発売で星雲賞を取っている。
 もの心ついたころからの読書マニアである私には、財布の中身がどれほど少なかろうと、明日のたばこ代に事欠くことになろうと、それでも本屋で「手に取ったとたんレジへ行かねばならない」という本が存在する。近年はなかなかそんな本に巡り会えないのだが、この「天使墜落」はそんな本である。
 近未来、行き過ぎた環境保護政策が嵩じて、科学技術すら否定するようになってしまった地球では、「SFファン」はテクノロジーを信奉する異端者として迫害を受けている。地下に潜ったSFファンは、それでも性懲りもなく秘密SFコンベンションとか開いている(笑)

More つづきを読む
[PR]
# by hajime_kuri | 2004-02-15 12:53 | SF | Comments(0)
a0003784_8718.gif 日露戦争の分水嶺となった旅順の戦いを克明に書き上げた歴史小説である。
元グリーンベレーの柘植氏ならではの視点で描かれる戦争。戦争の善悪も戦いの良否も超越した徹底した描写は、かえって戦争の悲劇性を強く訴えかけるのだ、と改めて感じた。特に二百三高知の戦いは攻める方も守る方も地獄の様相である。

More つづきを読む
[PR]
# by hajime_kuri | 2004-02-15 08:08 | 戦記 | Comments(0)
~「人狼」とケルベロスサーガで考えたこと~

 99年に公開された原作・脚本 押井守の「人狼」をDVDで見た。
これは、「紅い眼鏡」「地獄の番犬ケルベロス」「犬狼伝説」と続く一連のケルベロスサーガと呼ばれるシリーズの最新作である。
決定的な敗戦から十数年――物語は,あり得たかもしれない戦後史としての昭和30年代を舞台に展開する。
 今回は、非常にクオリティの高い作品に仕上がっていて満足した。といおうか、以前の「紅い眼鏡」「地獄の番犬ケルベロス」がひどすぎた(俺的には)ためもある。
 一連のケルベロスで私が感じる「違和感」がいったい何なのかをこの機会にじっくり考えてみた。

More つづきを読む
[PR]
# by hajime_kuri | 2004-02-15 07:22 | SF | Comments(0)
a0003784_05123.jpg 現在40歳以上の方なら、大陸書房という出版社の名前を聞いてニヤリとするのではないだろうか。
 また「竹内文書」とか「日ユ同祖論」だとか、さらに極端になると「地球空洞説」とか「フリーメーソンの陰謀」だとかのいわゆるトンデモ本をごらんになったことがあるのではないだろうか。
 今回取り上げる長山靖生著の「偽史冒険世界―カルト本の百年」は、そのようなト本の中でも特に、日本の「偽史」と呼ばれるものについて論じている。

(目次)
・どうして義経はジンギスカンになったのか
・なぜ南は懐かしいのか
・トンデモ日本人起源説の世界観
・日本ユダヤ同祖説と陰謀説のあいだで
・言霊宇宙と神代文字
・竹内文書は軍部を動かしたか

 これらの説に共通するのは、「いまでこそ日本人は小さな日本列島にいるが、古代は世界に雄飛した偉大な民族だったのだ」ということ。いわばコンプレックスを持った民族の「願望」である。
 長山氏は、明治以来、ひたすら先進国に追いつきたいとした「後進国」日本の国民が抱いていたルサンチマンが、これらの珍説を歓迎したのだとする。確かに、そういった話は気持ちいいだろうからね。その証拠に、いつの時代にもこのような珍説本が書店から姿を消すことがない。大陸書房は無くなったが、今は学研が出している(笑)
 また、それら珍説を唱えて酔いしれた人々(酒井勝軍とか山根キクとか)の実際の生涯も詳細に紹介されていて興味深い。
 日本は本当は偉大なんだ、偉大になりたい、世界から一目置かれたい、という願望。おそらく、純チャンがイラクに自衛隊を送りたい心境も似たようなもんだろうな。(2004-2-14)
偽史冒険世界―カルト本の百年ちくま文庫←アマゾンへGO!

(広告)

作者・栗林元は小説を書いています。よろしければお読みください。(Kindle版です)

1988 獣の歌/他1編・栗林元

神様の立候補/ヒーローで行こう!・栗林元

盂蘭盆会●●●参り(うらぼんえふせじまいり)他2編・栗林元

薔薇の刺青(タトゥー)/自転車の夏・栗林元
[PR]
# by hajime_kuri | 2004-02-14 00:52 | 社会科学 | Comments(0)
a0003784_204532.gif 1998年の作品を何で今更、などと言う声が聞こえてきそうだが、私は基本的に自分で買う本は文庫本と決めている。というか文庫本しか買えない(涙)。
 ということで、発表年度は気にしないでいただきたい。

 一人称のハードボイルドミステリーは文体というか語りが命だ。久しぶりに文章のリズムで酔わせてくれる作品に出会った。それがこの「池袋ウエストゲートパーク」だ。

More つづきを読む
[PR]
# by hajime_kuri | 2004-02-13 20:33 | ミステリ | Comments(6)
昔読んだ小説や、映画やドラマやゲームなどのインプレッションを中心に、色々書いていきます。
[PR]
# by hajime_kuri | 2004-02-13 17:17 | 管理者kuriのコメント | Comments(2)