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「読書記録」を中心に、読んだ本、見た映画の記録、書評、ブックガイド、その他日常の徒然ね。


by hajime_kuri

「QED 諏訪の神霊」高田崇史



高田崇史のQEDシリーズである。
諏訪地方で七年に一度執り行われる奇祭「御柱祭り」、千二百年続く「御頭祭」、この二つの祭りの起源や謎を探りながら、同時に連続殺人事件の謎を解くという仕掛けのミステリーである。とはいえ、このシリーズの常で、むしろ歴史の謎を解いていく方が重点で、そちらだけで十分おもしろい。もともと諏訪地方は、縄文の臭いを色濃く残す歴史の町だが、個人的に、ここ二十年以上毎年数回訪れている町なので、「そうそう、そうだよな」とか、「ここはまだ行ってないよ」という体験と併せて実に楽しく読んだ。
たまたま、自分の娘と諏訪大社とミシャグジ信仰の関係を調べていたところなのでいいタイミングで出会えた本である。
しかし、毎度のことながら、このシリーズの登場人物たちは、事あるごとに酒を飲み、温泉に入り、史跡を歩く。うらやましい身分であるよ。
QED 諏訪の神霊 (講談社ノベルス)

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作者・栗林元は小説を書いています。よろしければお読みください。(Kindle版です)

1988 獣の歌/他1編・栗林元

神様の立候補/ヒーローで行こう!・栗林元

盂蘭盆会●●●参り(うらぼんえふせじまいり)他2編・栗林元

薔薇の刺青(タトゥー)/自転車の夏・栗林元
by hajime_kuri | 2011-07-15 15:38 | ミステリ