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by hajime_kuri

「殴り屋(1~5)」(森左智)少年画報社

 「ボックス(※)」というレフェリーの声で、男たちはグローブを交える。拳の中に様々な思いを握りしめて…。
 ボクシングマンガである。ボクシングマンガに駄作無しというのが私の持論で、これに関しては今まで裏切られたことがない。この「殴り屋」もまたしかり。
 この作品は、連載中止になってしまった作品だが、私は単行本で読んだ。主人公鷹上凱が世界チャンピオンを目指して所属のアサクラジムの面々と練習する。という内容。
 なんだ、ボクシングマンガってみんな同じジャン、という声が聞こえてきそうだが、それは違う。それを言うなら野球マンガだって格闘技マンガだって同じじゃないですか(プンプン←1人で怒るなよ、俺)
 試合前にどれだけ精進したか、ボクサーの本当の敵は対戦相手ではなく誰もが抱く自分自身の弱さである。試合に備えたすべての時間と思いがリングで一瞬のうち激突する、ボクシングはいつでもドラマだ。だからボクシングマンガは力作になるべくしてなる。
 鳳聡と鷹上凱の宿命を読んだ時なんざ、少し目頭熱くなりましたよ。出てくるボクサーがみんないい奴なんだ。これから、というところでの連載中止。これは罪だよ少年画報社さん。
 主人公たちを取り巻く女性キャラもいい。わかっている、ボクシングと男という生き物を。と思ったら作者の森さんって女性なのね。失礼しました。
 まだ未見の人がいたら、この作品を手にとって欲しい。また「はじめの一歩」とか「あしたのジョー」とか、ボクシングマンガが好きな人は必読である。

 実は私は、大学出てから17年間、外回りの営業をやっていた。仕事の上で困難や問題に出くわすこともある。ともすれば逃げ出したいと思うときもある。そんな時、ボクシングマンガを手にとって勇気をもらうことにしている。もうだめかも、と思いかけている自分を立ち上がらせて、自分で自分に叫ぶのだ。
 「ボックス!」

 ※ボクシングの試合中、レフェリーが選手に殴り合いを促す言葉。
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関連リンク
「殴り屋」普及委員会

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作者・栗林元は小説を書いています。よろしければお読みください。(Kindle版です)

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by hajime_kuri | 2004-02-15 19:53 | コミックス | Comments(0)