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「読書記録」を中心に、読んだ本、見た映画の記録、書評、ブックガイド、その他日常の徒然ね。


by hajime_kuri

ダイスをころがせ

ダイスをころがせ_a0003784_1817622.jpg俺が始めて読んだ真保 裕一は、「奪取」だった。一読、その面白さに驚愕して、次に読んだのが「ホワイトアウト」。以来、この作家の本は俺にとって、「たとえ明日のタバコ代に事欠くことになろうとも、本屋で見かけたら手にとってレジに行く」ものになっている。
この「ダイス~」は、舞台となるのが国政選挙。地盤も看板も鞄もない若者たちが、手作りの選挙で国政に挑む、というと、選挙の内幕を描いて、いわば情報小説のように事細かだったり、教条的に、だから日本の政治は、と嘆くのかと思ったら大間違い。
まずは、一票を入れることが、俺たち新人が勝つ方法だ、とばかりに、あらゆる(しかも正当な)方法での戦いが描かれる。
面白い。スリリングである。選挙が、こんなに冒険で、挑戦だったとは。
読み終わって、今まで投票を棄権していた人も、気になる候補に、まずは一票入れに行くか、という気にさせる。それこそが作者の狙いなのである。
オススメ。

ダイスをころがせ
by hajime_kuri | 2005-05-24 18:19 | ミステリ