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「読書記録」を中心に、読んだ本、見た映画の記録、書評、ブックガイド、その他日常の徒然ね。


by hajime_kuri

ええ?俺って戦争を望んでいる人になっちゃうの?

今回の安保法制問題だが、賛成派は「戦争がしたい」という論調には嫌らしいレッテル貼りの印象操作を感じる。

今回の対立は、平和という概念の「殉教者」と「リアリスト」との対立だ。

私は、理想のために、世界の安全保障で孤立するわけにはいかないと思う。

主義主張や宗教的原理主義のためなら、人の命や権利をないがしろにする国や集団に、関係ないからと言って目をつぶっていていいのだろうか。今現在、中東や中央アジアやアフリカでは、そういう状況に国連が直面している。
日本は金だけ出して知らぬ顔ができるだろうか?

日本は金を出すから、血を流すのは他の国にお任せします。だって平和憲法があるんだもーん。

これでは、他の国は許さないだろう。日本が国連にどれだけ分担金を払っても、全く発言権がないこともこれが一因ではないのか?

今回の対立は、平和という概念の「殉教者」と「リアリスト」との対立だ。「殉教者」の信仰は半世紀以上前から不変である。その半世紀前とは、国連の中国が中華民国の時代で、中華人民共和国にまだ核兵器がなく、北朝鮮にも核兵器はなかった時代だ。

半世紀も不変の「殉教者」の理想に、「リアリスト」は警鐘を鳴らしている。それが今回の対立の真実だ。

そのリアリストたちを「戦争がしたい人」と名付けるのは、まるで「慰安婦を性奴隷」、「併合を植民地支配」などと言い換えるのと同じである。

ただ、マスコミや言論の表舞台で、リアリストが、それを声に出すことに勇気が必要な言論状況には違和感を感じてしまう。
まるで、太平洋戦争開戦前の新聞報道が、「米英何するものぞ、腰ぬけ東條、勝てる戦をなぜやらぬ」という開戦一色に染まり、平和を訴えることができないという状況を、反転したようではないか。
自分たちの「平和信仰」以外は聞く耳を持たない。これこそ原理主義ではないだろうか。

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作者・栗林元は小説を書いています。よろしければお読みください。(Kindle版です)

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by hajime_kuri | 2015-07-18 22:39 | 時事