俺の闘病記3
2004年 05月 23日
退院したのが6月。これからどんどん暑くなるという初夏。
やせるには最適の時期だった。
入院中、わずか4日目にして腹が凹んできたことで、俄然、俺のシェイプアップ欲に火がついた。散歩のたびに本屋に立ち寄り、雑誌「Tarzan」とかを買ってくる。筋肉量が増えると、それを維持するために基礎代謝(何もしなくても必要な最低限の摂取カロリー)が増えるので、一日に食べることの出来る食事の量が少し増えるということも知った。
これはもう、筋トレするしかないでしょう。
ということで、退院したらこうしようああしようという、トレーニングメニューを考えるのも入院中の楽しみの一つとなった。
後で知ったのだが、筋トレなどで筋肉に刺激を与えるとインスリンの効きが良くなるのである。一石二鳥ではないか。
退院して、まず実行したのが夕食後の散歩。
夕食後、20分程度で血糖値が上がりはじめる。糖尿病はこの上がった値がなかなか下がりにくい病気である。そこで、その食後20分の段階で、散歩をして血糖値の上がりを緩やかにし、なおかつ長時間歩けば有酸素運動となり脂肪も減らせるわけである。
さらに、40分の散歩から帰ってきて体が温まっている状態で、ダンベルを利用した筋トレを行う。筋トレのメニューは以下。
・腹筋 上腹部(膝を曲げ、胸から巻き上げるように)30回
下腹部(下腹で曲げて起きあがる・腰の負担に注意)20回
・ダンベル(主に上半身)
カール、ショルダープレス、ロウイング、スクワット、リストカール、
ベンチプレス、バタフライを各10回3セット
※三ヶ月ほどで負荷が足りなくなったので、30回1セットに変更。
・腹筋 ツイステッド、サイド、上腹部を合計100回
腹筋は合計150回やっているが、これにはこつがある。実は最近の研究で、腹筋などは必ずしも連続でやる必要はないということがわかっているのだ。
そこで、俺はエクセルでトレーニングシートをつくりプリントアウトした。それをトレーニングする部屋に常備しておき、テレビを見たりしながら、やった回数だけ「正正」と記入していくのだ。そうやって達成した数字なのである。
ダンベルなどのウエイトトレーニングは大学時代にウエイトリフティング部の先輩から少林寺拳法部全体で指導を受けていたこともあり、どのトレーニングでどの筋肉を鍛えるかなどの基礎的なことは知っていた。そこで、Tシャツを着たときに映えるように上腕部と胸部がビルドアップ出来るようメニューをつくったわけである。またその部分が、今までにあまり筋肉のない部分なので、新たな筋肉を増やすには一番効果的だとも考えたのだ。(糖尿病になって、筋肉がげっそりと落ちていたわけです)
それだけの運動を毎日するのは大変だろうと思われるかもしれない。しかし、本当に大変なのは、運動ではなく、そのための時間を確保することなのだ。
まず、夕食を必ず8時ぐらいまでにすまさないと時間が確保できない。俺の場合は、この年は自分の健康を元に戻すことを第一義にし、ほとんど18時半には退社していた。
また、「やらねばならない」という脅迫観念は持たないことである。特に筋トレは、1日おきが一番効果的だ。トレーニングで筋肉細胞を破壊し、それが回復するのに48時間かかるからだ。だから、ダンベルは、最初の三ヶ月は隔日で実行し、筋肉ができあがってからは、それを「落とさない」ために毎日やっている。
一ヶ月でならせば、3日に一回は休んでいる、というかやれない日もあるよ、会社員だから。つまり、三日坊主で終わった後、一日休んでまた三日坊主といったところ。一ヶ月に三日坊主を四回やれば、十分とも言えるわけだ。
さらに、日常では、エスカレータとエレベータを使わなくなった。
むしろ階段があると、「おっ、カロリー消費するチャンス、ラッキー!」と感じるようになった。業務で出かけるときも、地下鉄二区分は徒歩圏内と勝手に決めた。デスクワークが集中した日は、帰りに降りる駅を前後に調節して歩く。
この生活と意識の変化で、俺の体はみるみる健康になっていった。
次回は、血糖値の変化と、注射するインスリン単位の変化からその回復経過を書いてみたい。医師の指導で行うまっとうな治療と、生活習慣の改善は、どんな民間療法(健康食品とか何とか療法の類ね)より効く。そして圧倒的に安いのだ。
※今回の写真は、俺が週末に走る自転車コースにある腹筋台。よく使っています。
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作者・栗林元は小説を書いています。よろしければお読みください。(Kindle版です)
1988 獣の歌/他1編・栗林元
神様の立候補/ヒーローで行こう!・栗林元
盂蘭盆会●●●参り(うらぼんえふせじまいり)他2編・栗林元薔薇の刺青(タトゥー)/自転車の夏・栗林元
やせるには最適の時期だった。
入院中、わずか4日目にして腹が凹んできたことで、俄然、俺のシェイプアップ欲に火がついた。散歩のたびに本屋に立ち寄り、雑誌「Tarzan」とかを買ってくる。筋肉量が増えると、それを維持するために基礎代謝(何もしなくても必要な最低限の摂取カロリー)が増えるので、一日に食べることの出来る食事の量が少し増えるということも知った。
これはもう、筋トレするしかないでしょう。
ということで、退院したらこうしようああしようという、トレーニングメニューを考えるのも入院中の楽しみの一つとなった。
後で知ったのだが、筋トレなどで筋肉に刺激を与えるとインスリンの効きが良くなるのである。一石二鳥ではないか。
退院して、まず実行したのが夕食後の散歩。
夕食後、20分程度で血糖値が上がりはじめる。糖尿病はこの上がった値がなかなか下がりにくい病気である。そこで、その食後20分の段階で、散歩をして血糖値の上がりを緩やかにし、なおかつ長時間歩けば有酸素運動となり脂肪も減らせるわけである。
さらに、40分の散歩から帰ってきて体が温まっている状態で、ダンベルを利用した筋トレを行う。筋トレのメニューは以下。
・腹筋 上腹部(膝を曲げ、胸から巻き上げるように)30回
下腹部(下腹で曲げて起きあがる・腰の負担に注意)20回
・ダンベル(主に上半身)
カール、ショルダープレス、ロウイング、スクワット、リストカール、
ベンチプレス、バタフライを各10回3セット
※三ヶ月ほどで負荷が足りなくなったので、30回1セットに変更。
・腹筋 ツイステッド、サイド、上腹部を合計100回
腹筋は合計150回やっているが、これにはこつがある。実は最近の研究で、腹筋などは必ずしも連続でやる必要はないということがわかっているのだ。
そこで、俺はエクセルでトレーニングシートをつくりプリントアウトした。それをトレーニングする部屋に常備しておき、テレビを見たりしながら、やった回数だけ「正正」と記入していくのだ。そうやって達成した数字なのである。
ダンベルなどのウエイトトレーニングは大学時代にウエイトリフティング部の先輩から少林寺拳法部全体で指導を受けていたこともあり、どのトレーニングでどの筋肉を鍛えるかなどの基礎的なことは知っていた。そこで、Tシャツを着たときに映えるように上腕部と胸部がビルドアップ出来るようメニューをつくったわけである。またその部分が、今までにあまり筋肉のない部分なので、新たな筋肉を増やすには一番効果的だとも考えたのだ。(糖尿病になって、筋肉がげっそりと落ちていたわけです)
それだけの運動を毎日するのは大変だろうと思われるかもしれない。しかし、本当に大変なのは、運動ではなく、そのための時間を確保することなのだ。
まず、夕食を必ず8時ぐらいまでにすまさないと時間が確保できない。俺の場合は、この年は自分の健康を元に戻すことを第一義にし、ほとんど18時半には退社していた。
また、「やらねばならない」という脅迫観念は持たないことである。特に筋トレは、1日おきが一番効果的だ。トレーニングで筋肉細胞を破壊し、それが回復するのに48時間かかるからだ。だから、ダンベルは、最初の三ヶ月は隔日で実行し、筋肉ができあがってからは、それを「落とさない」ために毎日やっている。
一ヶ月でならせば、3日に一回は休んでいる、というかやれない日もあるよ、会社員だから。つまり、三日坊主で終わった後、一日休んでまた三日坊主といったところ。一ヶ月に三日坊主を四回やれば、十分とも言えるわけだ。
さらに、日常では、エスカレータとエレベータを使わなくなった。
むしろ階段があると、「おっ、カロリー消費するチャンス、ラッキー!」と感じるようになった。業務で出かけるときも、地下鉄二区分は徒歩圏内と勝手に決めた。デスクワークが集中した日は、帰りに降りる駅を前後に調節して歩く。
この生活と意識の変化で、俺の体はみるみる健康になっていった。
次回は、血糖値の変化と、注射するインスリン単位の変化からその回復経過を書いてみたい。医師の指導で行うまっとうな治療と、生活習慣の改善は、どんな民間療法(健康食品とか何とか療法の類ね)より効く。そして圧倒的に安いのだ。
※今回の写真は、俺が週末に走る自転車コースにある腹筋台。よく使っています。
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作者・栗林元は小説を書いています。よろしければお読みください。(Kindle版です)
1988 獣の歌/他1編・栗林元
神様の立候補/ヒーローで行こう!・栗林元
盂蘭盆会●●●参り(うらぼんえふせじまいり)他2編・栗林元薔薇の刺青(タトゥー)/自転車の夏・栗林元
by hajime_kuri
| 2004-05-23 10:37
| 糖尿病